再生医学部門 部門長:酒井 大輔
我々は腰痛の主因ある、椎間板の変性に対して、細胞移植を基軸とした再生医療の実用化と新規創薬を目指し、大小動物実験を経た臨床への橋渡しを進めている。椎間板変性は世界的に慢性腰痛の主因となっており、現行の治療法では根本的な原因にアプローチできていない。細胞移植による再生医療は、椎間板内の組織再建と炎症制御を通じて疼痛軽減が期待されているが、移植細胞の生存と機能維持には適切な担体(キャリア)が不可欠である。本研究では、臨床応用が進むヒアルロン酸(HA)と研究段階で注目されるアルギン酸(Alginate)を比較し、どちらが髄核細胞(NP細胞)移植の担体として優れているかを、動物モデルを用いて検証した。